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2026/01/25 01:49
パリのインテリア業界が一番盛り上がる一月! 世界中のインテリアのプロが毎年一月に二つの大きなインテリアイベントに参加するために一斉にパリに集まります。
一つ目は「 MAISON&OBJET 」、二つ目は「 Paris Déco Off 」ですが、ファッションでいう パリコレ的な インテリア版がこのイベント。インテリアのプロがトレンドをいち早くとらえるために世界中から1月にパリに集まり、パリから発信された最新トレンドを自分の国に持ち帰り発信するのです。

ではまず初めに「 MAISON&OBJET」について
160カ国から10万人が来場する規模で、”Paris Nord Villepinte(パリ シャルル・ド・ゴール空港近くのヴィルパントにある大規模なコンベンションセンター)” という24万6000㎡の広さの会場(その大きさは東京ドームの5~6個分)で開催されます。毎年1月・9月にパリで開催され、インテリアデザインとライフスタイルのトレンドを発信する世界最高峰の国際見本市。 1日ではとても見て回れない規模なのです。
「MAISON(メゾン)」とは「家」のことで、 「OBJET(オブジェ)」は「物」を意味します。とにかく大きな会場は、1日では見て回れません。インテリアは空間の材料である床壁材はもちろん、家具、食器、照明、布、フレグランスなどインテリアの幅は広いのです。

「PAST REVEALS FUTURE −過去は未来を明かす」
2026年のMAISON&OBJETのテーマは、PAST REVEALS FUTURE −過去は未来を明かす 過去のインテリアデザインを再現するのではなく、過去を回帰し学び明らかにしていきましょうというもの。
自然素材への回帰、過去の知恵と職人技、手仕事であることがさらに注目され、現代のインテリアデザインを未来に繋いでいくことがテーマになっていました。

毎年、MAISON&OBJETはパリのシャルルドゴール空港の近く、ビルパントで開催されています。
パリの中心部からRERの電車に乗って30分程度。 MAISON&OBJETに出展していたころから毎年1月と9月に行っているので、もうかれこれ17回目ですね。 今年は会場の構成が変わって、インテリアのメゾンが入っていた7と8のHallは1と2のHallに移動し、What’sNewのトレンドブースは会場の表側から一番奥に移動。 そういう意味でも2025年に不評だったMAISON&OBJETのPAST REVEALS なのかもしれません。 今年の会場構成は大成功で、見たいものが今まで行かなかった端にあり、たくさん歩いて疲れたという人もいましたが、会場全体が賑わっていたように感じました。

まずは、François Delclaux と Elizabeth Lericheによるトレンドブースから。 「PAST REVEALS FUTURE −過去は未来を明かす」というテーマから、未来のインテリアがどうあるべきかを考える展示になっていたと思います。古典的、クラッシックな装飾や職人技を用いたものを再構成した作品が注目されており、新古典主義的なんだだそうです、、、はい、難しいですね。 要は、割れた土器、荒削り石、失敗作の不透明ガラス、陶器の家具、クロームのギラギラ、すごい時間をかけた手仕事などが評価されているのです。 ね、面白いでしょう。

デザインのルーツに回帰し、伝統を現代的な視点で再解釈すること、未来を見据え、知識と職人技その守るべき歴史を広げることが重要だそうです。確かに、これらの素材と作品に触れ、どうやって制作されたのか、かけられた時間は、とその背後にある物語を想像し思いを巡らせると、この作品についての愛着が湧いてくる。そういうものを過去から学びつくりなおしなさいということなのでしょうか。

ここまで読んで、理解できない、、、と落胆している方、安心してください。
MAISON&OBJETの今年のトレンド 「4つのキーワード」を紹介しますね。
1 Métamorphose ー変態
2 Mutation ー突然変異
3 Baroque revisité ーバロックの再来
4 Néo Folklore. ーネオ民族
要するに、この4つのポイントを使って「伝統と遊び心を組み合わせて楽しみなさい」ということです。 わからなくても良いのです。私もわかりません、、、それがアートであり、 きっとインテリアにはアートがもっと必要なのだということなのでしょう。
トレンドブースは難解なので、もうちょっと現実的な色や素材の話をしましょうね。
Le retour à la matière brute ー 自然素材への回帰

2026年のトレンドは厚いウールやリネン、土、石、木、コルクなどの自然素材、工業製品のセラミック、ガラス、無垢の金属、織物はより荒削りで不完全、大量生産ではないものが注目されました。歴史ある工芸の良き時代への回帰願望もあるのでしょう。 どのメーカーもその作品をつくった技と工芸、素材の貴重さについて物語っていました。素材や職人の意識から感情を生み出す、そして物語ることで価値を生み出しているのですね。 また、民族のお面やトーテムポール、宗教的なオブジェなども多く見られ、インテリアとフォークロアを合わせる「Néo Folklore.ーネオ民族」も人気の様子です。

Forme organique 有機的なフォルム

自然との繋がりをより感じられる空間を創造するために、流動的で自然な形状とバイオフィリックデザインの原則を積極的に取り入れています。硬く角張った家具は少なくなり、柔らかく流れるような輪郭を持つ家具へのシフトがここ何年か顕著に見られ、どこもかしこもぐにゃっとしています。 ぐにゃぐにゃはさておき、華美で装飾的なインテリアが増えたのは「Baroque revisité ーバロックの再来」の動きなのでしょう。
Couleurs vives et éclatantes 大胆で鮮やかなカラー

黄土色、淡いピンク、エメラルドグリーン、ボルドー、ベルベッドなどが多く見られました。 洗練された深みのあるカラー、ナチュラルなアースカラーな人気な様子です。また、思い切った大胆なカラーを使っているメゾンも多くなりました。やっぱり白じゃ物足りない!と戻ってきた感じでしょうかw

recyclage positif ポジティブなアップサイクル

デザイナーたちは、大量生産とスクラプトアンドビルドに飽き飽きしているので、物を捨てるのではなく、形や機能を変容させるアップサイクルがますます注目されています。今回のトレンドの一つである「Métamorphose−変態」なわけで、デザイナーたちは何も捨てずに役に立つものへとメタモルフォーゼさせているのです。
La fusion de la nature et de la technologie 自然とテクノロジーの融合

3DプリンターやAI、レーザーカットなどのハイテク技術を駆使して未加工の有機素材を変態させ今まで見たことないものを創造すること、Mutation−突然変異。
DESIGNER BEST OF YEAR は HARRY NURIEV

こちらのイケメンさんが2026年の一番のデザイナーに選ばれたわけですが、彼のMAISON&OBJETのインスタレーションはぶっ飛んでいました。彼は今やバレンシアガ、ジミー・チュウ、ヴァレンティノ、ルーブル美術館、モビリエ・ナショナル、アート・バーゼルまで、そのコラボレーションは多岐にわたり人気のロシアの若手デザイナーです。

Transformism is the act of turning one thing into another — not by denying its origin, but by illuminating it. It is the art of giving a second life to what no longer has a place.
自らの器を変え進化する変容主義 ーTransformism
Transformismとは、あるものを別のものへと変える行為であり、その起源を否定するのではなく、光を当てることによって。それは、もはや居場所を失ったものに第二の命を与える芸術です。 彼はクラッシックな家具を単一の素材で巻くことで中立性と調和をうみだし唯一無二の作品にします。 私たちは、物、データ、そしてアイデアで飽和状態にある世界に生きていて、彼の今回の作品はアンチ過剰消費の主張もあるのでしょう。 彼は言っています。 「私たちは、物、データ、そして無限のアイデアに圧倒される時代に生きています。色彩は18世紀、形態は19世紀、そして哲学は20世紀です。今日、真の課題は発明ではなく、認識です。 今は革新の時ではなく、必要なのは明晰さ、感受性、そして共感です。私たちが既にやりすぎてしまったものを、再考し、再構築する時です。過去を消し去るのではなく、その本質を増幅させるのです。重み、光、声をもたらします。失われたもの、忘れ去られ、捨てられ、発見されるのを待っているものを取り戻します。」と。
いかがでしたでしょうか?
パリからの最新インテリアトレンドをMAISON&OBJETからお知らせいたしました。
なかなか難解でしたね!(笑)
皆さんがよりインテリアを楽しめるヒントになれば嬉しいです。
坂田夏水
